縄文人の思い。 第3回 津南の郷土史家でありたい。
縄文時代って、
どういうところが、おもしろいですか。
佐藤
大袈裟に言うと、ロマンがあるんですよ。
ぼく自身、
まだ小学生のときに縄文土器と出会って、
そのときに興味を持ったのは、
もっと大きい「自然」ということでした。
──
縄文を育んだ、自然?
佐藤
縄文だけじゃなくて、現代も同じでさ。
つまり、もっと大きな‥‥そうだなあ、
自然と人間に、俺は興味があるんです。
わかる。
──
佐藤さんは、縄文の人たちって、
どういう話をしていたと思いますか。
佐藤
会話? 同じだと思うけど、俺らと。
思考なんて、だいたい一緒じゃない。
つまり、男はだいたい怠け者で、
女の人のほうが、
朝から晩まで、はたらいてたと思う。
──
なるほど。
佐藤
それで、男はたまーに格好をつけて、
「ようし、獲物を獲ってくる!」
とか言いつつ、
みちみちスケベな話しながら行って、
真面目な顔して
「大事な会議だ」とか言ってても、
木陰で馬鹿な話をしてたんじゃない?
──
あー、ははは‥‥。
佐藤
ただ、自分たちの領域が侵されたり、
そういう場面では、
男が率先して
出ていったりはしたんだろうけどね。
──
佐藤さんには、そのあたりの、
「縄文人と現代人は、基本的に同じ」
という考え方がベースにあるから、
縄文人の「思い」も、
いつか、どうにか、わかるはずだと。
そういうこと。
佐藤
俺の場合はさ、縄文が好きだからね、
縄文っていう言葉に
みんな置き換えているんだけど、
やっぱり、
縄文が現代を照らし返してる部分に、
取り組んでいけたらと思う。